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最終更新:2025年11月17日
市況情報
海外マ-ケットは、足元で米中間での貿易交渉が一定の収束を見せたものの、米国の鉄鋼関税50%が世界的に重くのしかかっています。中国では、依然、景気後退局面にある為、政府主導による鉄鋼減産の方針はあるものの、鉄鋼需給の改善には乏しく、鋼材の先物市況は低迷が続いています。また今後も続く各国の保護貿易の動きは、鉄鋼原料が高止まりしている状況下においても、対日向け輸出姿勢に影響を与えることが懸念されますが、引き続き、世界経済と貿易動向の他、中国国内の需給変化について、注視してまいります。
国内マーケットは、建材品種では土木関連向けの引き合いが増加傾向にあるものの、総じて、足元の荷動きは不活発な状況が続いています。他方で、再開発案件の地上部の手配が徐々に始まっており、大型の物流施設やデ-タセンターに加え、工場等の新規見積件数も増加をしています。また市中在庫は低水準な環境が維持されており、品種及び地域差は残るものの、概ね、全国的に市況は底値が固まって来たと思われることから、今後の荷動き次第ではありますが、市況の早期上昇が見込まれます。
鋼板品種は、これまで通り、製造業全体では底堅い荷動きが続いており、自動車関連においても、緩やかではありますが、需要回復の動きが見えています。輸入鋼材の動向は為替影響もあり、対日価格は下げ止まりも見られますが、引き続き、今後の数量並びに価格動向については注意して参ります。一方、これまでの流通の慎重な購入姿勢により、市中の在庫過剰感は和らいでいることから、今後、一層の需給改善に伴う市況の回復に期待します。
以上のような状況のもと、鉄鋼メーカーの製造コストは今後も高水準で推移していくことが予想され、早急な採算回復への対応が必要な状況にありますが、今月は、品種ごとの需給環境を勘案して、H形鋼、縞H形鋼、溝形鋼、I形鋼を3,000円値上げいたします。その他の品種につきましては、据え置きといたします。また、H形鋼のサイズエキストラを販売価格表の通り改定いたします。
引き続き、需要に見合った生産を継続し、需給の調整に努めます。
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