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最終更新:2025年8月18日
市況情報
海外マーケットは、米国と各国との関税交渉は概ね固まりつつある中、最大の貿易赤字相手先である中国との決着を未だ見ない状況下で、直接間接を問わず、国際市場は模様眺めの様相が続いています。また、一部地域における政情不安や紛争の影響は、各国の保護主義政策と相まって、鉄鋼関連製品を取り巻く環境を不透明なものとしています。然し一方で、これまでの国際的な取引量の停滞と極端な製品価格の低迷により、鉄鋼メーカーは採算悪化を強いられたことから、足元では、生産抑制姿勢を伴う、鋼材取引価格の見直しの動きも出ています。今後の国際鉄鋼関連市場の本格的な回復に向けては、中国国内の更なる景気刺激策と鉄鋼減産の実効性に期待が寄せられるところではありますが、引き続き、世界経済及び貿易動向と中国における鉄鋼需給の変化について慎重に注視してまいります。
国内マーケットは、建設分野では根本的な人手不足による施工能力の減少と労働時間の平準化により、足元でも施工会社による選別受注が続いています。特に中小案件に影響が大きく、この為、市中の建設用鋼材の在庫水準は概して低いものの、全国的に荷動きは低迷し、未だ市況も軟化傾向が残ります。然しながら、今後は、既決の大型再開発案件の施工の本格化に加え、物流施設をはじめとした新規案件の着工増加が想定されることから、荷動きの増加と商況の回復が期待されるところです。
鋼板品種は、特に製造業において、米国との関税交渉の行方に注目が集まり、国内外市場における需要環境の変化を見極める為、生産抑制を含めた様子見の動きが続いていることから、全体的に鋼材の荷動きは低位で推移し、景況感は迫力に欠ける環境にあります。一方で、通信インフラや物流施設の再構築等に加え、国内製造拠点のDX化の動きや建設関連の大型化により、設備関連業種では、今後も需要は堅調に推移すると予想されます。
以上のような状況の下、各種鋼材を取り巻く国内外の環境を鑑み、早急な市況底入れを図るべく、全品種据え置きといたします。なお、低CO₂鋼材「ほぼゼロ」の追加料金部分を9月契約価格より、従来の¥6,000/tから100円値下げし、¥5,900/tにて販売いたします。価格改定により、更にリーズナブルに脱炭素を実現できるよう努めてまいります。
引き続き、需要に見合った生産を継続し、需給の調整に努めます。
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